今日の英語は「suck」
標準的な意味は「吸う」なのだが、俗語として、「最悪」、「つまらない」、「うんざり」といった意味で使われる。
That sucksで「それひどいね」、「最悪」という表現になる。

今日の英語の「suck」は前回ご紹介した「skunk works」から。以下、前回からの続き。

私はPowerPCについて何も知らなかったし、私のソフトウェアをその上で動かすために何をすればいいのか全くわからなかった。ある8月の夜、晩御飯の後、二人の人がやってきて、ソフトウェアの更新が終わるまで私のオフィスに立て篭もると言う。我々三人は、その後6時間を5万行のコードの編集に費やした。それは、MacOSとPowerPC、そして私のソフトウェアに関する知識が必要で、非常にデリケートな手術だった。一人だったら何週間もかかっただろう。

午前1時にPowePCのプロトタイプがあるオフィスへ移動した。我々は顔を見合わせて、深呼吸をし、アプリケーションを立ち上げた。モニターにはフレームが表示された。煙探知機に引っかからないように、PowerPCを慎重に外に運び出し、他のモニターに接続して再度試してみた。ソフトウェアは古いプロセッサーの50倍以上の速さで動いた。しばらく動かしてみて「This doesn’t suck(これはつまらないものではない)」(Appleの隠語では褒め言葉)ということを確認した。それは素晴らしいデモだったが、製品に仕上げるには何ヶ月も一生懸命働かなくてはならないものだった。

私は友達のGreg Robbinsに手伝いを頼んだ。Appleの別の部門での彼の契約がちょうど終わったところだったので、Gregはマネージャーに私のところで働くことにすると伝えた。Gregのマネージャーは私が誰なのかは尋ねず、Gregにオフィスと入館証を継続利用させてくれた。私はGregのところで働いていることにした。実質、マネージャーはいなかったので、会議も無く、とても効率良く働くことができた。我々は1日12時間、週7日働いた。Gregは無限のエネルギーを持ち、細かいところにこだわる完璧主義者だった。彼は閉じられたドアの向こう側で一日中プログラミングをしていた。私はほとんどの時間を他のエンジニアと話をすることに費やした。私が彼にお願いした仕事なので、私も彼のペースについて行かなくてはならなかった。東向きでカーテンのない部屋のお陰で、夜明けとともに起きることができ、いつも彼よりも10分ほど早くオフィスに着いた。彼は私が既に4時間ほど働いていると思っており、私よりも遅くまで働くことで埋め合わせをしようとしていた。

Appleキャンパスの人々はよく我々を見かけるので、我々をオフィスの従業員だと思っていた。我々が誰で何をしているのかを聞かれることもあったが、そういう場合に私は嘘はつかず、会社の「無関心パワー」に頼ることにしていた。会話はこんな風だった:
Q: ここで働いているの?
A: いいえ
Q: 契約社員という意味?
A: 違います。
Q: それじゃあ、誰が給料を払っているの?
A: 誰も払っていません。
Q: どうやって生活しているの?
A: 質素に暮らしています。
Q: (信じられないというように)ここで何をしているの?

(続く)


 

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